生活保護の生活扶助

生活扶助とは衣類や食費・電気代や、家電が故障して新調したときなど、生活を送るうえで必要となる費用が補助される制度です。
給付額は最低生活費をもとに決められており、他の扶助と同時に口座へ送金されるので、生活扶助の詳細は支給金額決定通知書を確かめましょう。

 

扶助費用はどれくらいもらえるの?

生活扶助は何に対していくら受給できるのか?詳しく見てみましょう。

 

生活保護は2項目から成り立つ

@基準生活費
A加算
基準生活費は年齢や家族の人数、お住いの地域により決められる生活費の基準額です。
加算は身体障がい者、母子世帯など生活扶助とは分けて加算分として給付されます。

基準額の内容

生活扶助は最低限度の生活を送るための費用で、世間一般的に生活扶助費が生活保護費にあたると思ってもいいでしょう。
受給額を知るためにはまず基準額を把握しておくことです。基準額は以下の3つの項目から成り立ちます。

 

・生活扶助第1類費:個人に給付される生活費で、年齢や居住地域によって額には違いがあります。

 

・生活扶助第2類費:電気・水道代など家庭全体にかかる生活費で、家族の人数や居住地域によって違いがあります。

 

・加算費:加算額は以下の8項目です。
〇妊産婦加算
〇母子加算
〇障がい者加算
〇介護施設入所者加算
〇在宅患者加算
〇放射線障がい者加算
〇児童養育加算
〇介護保険料加算
また、雪国など寒い地域に居住している人は暖房費として「冬季加算」が給付されます。

 

なぜ給付額に差があるのか

生活扶助の基準はお住いの場所によって異なり、以下のように分けられています。

 

・1級地-1
・1級地-2
・2級地-1
・2級地-2
・3級地-1
・3級地-2

 

基準を区分ごとに分けている理由は、都市部と地方で物価や土地の値段に差があるためです。
都心部や県庁所在地は1級地となり、地方との差は8,170円ほどになります。

 

また、年齢によっても細かく分けられており、それにより給付額も変わってきます。級地×年齢を計算すると基準額が算出されるので、自身のお住いの級地と比較してみましょう。

 

扶助費の給付日は何日?

お住いの区域によって差はありますが、ほぼどの自治体でも毎月1〜5日の月初めに給付されるようです。

 

口座に送金される場合は問題ないのですが、現金でもらう場合は資金の準備に時間を要するため遅れることもあります。

 

また、生活保護を申請した際の可否の判断は2週間ほどかかり、すぐには給付されないので気をつけなければなりません。

 

さらに、月によって給付日は変更されることもあります。

 

1月の給付日

福祉事務所や役所が年末年始休暇のため、普段の給付日とは変わります。給付を先延ばしすることはないので、休暇前の12月28日ごろまでには給付されるでしょう。

 

5月・8月の給付日

5月はゴールデンウィークがありますが、休暇前には給付されるので心配ないでしょう。

 

8月はお盆がありますが、福祉事務所はお盆も普段通りなので問題ないです。

 

給付額に増減があるのはなぜ?

生活保護費が増額するのは11月〜3月までと12月です。北国の寒い地域に住んでいる人は、暖房代などでコストがかさむ11月〜3月までは冬季加算が付与されるため給付額が増えるのです。

 

12月はお正月や年越しの準備費用として、期末一時扶助が通常の給付額に上乗せされて給付されます。そのため、12月の給付額が1年で最も高くなるのです。

 

減額される場合とは

4月は年度予算が決定するので、その年の給付額が検討されて減額されることもあります。また、家族の年齢により基準額が変動し、給付額が減ってしまう可能性もあるのです。

 

さらに、12月に給付された「期末一時扶助」が、北国に住む人は11月〜3月までの「冬季加算」が翌月から付与されなくなるので、減額されたように感じるのでしょう。加算されていた分が減っただけなので、減額されたのではありません。

 

注意が必要なのは1カ月以上入院したときです。入院中は医療扶助が給付され、病院で過ごすため食費も電気代も必要がなくなり、その分生活扶助が減額されてしまうのです。
そのため、基準額が一律22,680円となりますので、いつもと違うことを把握しておく必要があります。

 

生活扶助減額…反発の声も

2018年に生活扶助の再検討が行われ、生活保護受給者の約70%の世帯で削減が決行されました。
2020年までに生活扶助費がじわじわと減らされ、特に都市圏の老齢1人世帯や子供を持つ家庭で下げ幅が大きく、年間に10万円ほど減額された家庭もあったようです。

 

政府によると、一般人の低収入者の出費支出と比べて、生活保護受給者の出費支出が多くなっていることが理由だと述べています。

 

2020年までの3年間で生活保護費の5%が減額、年間で160億円の削減が行われており、全国各地から非難を訴える声が相次いでいるようです。

 

生活扶助義務と生活保護の関係性について

生活扶助義務とは、経済的に苦しく自分だけでは生活を送れない状態にある血族がいる場合には支援をしましょう、という義務です。
支援の対象は、成人した子・両親・祖父母や孫・兄弟姉妹となりますが、義務だからと自分を犠牲にしてまで支援する必要はありません。
お金に余裕が無くて自分の生活で限界な場合は無理せず、自身にお金の余裕があるときは手伝える範囲で支援してくださいということです。
支援の額が生活保護基準額以下の場合や、支援できる血族がいない場合は生活保護を受給することができます。

 

また、生活扶助義務とは別に生活保持義務があります。
生活保持義務とは、自身と同じ生活を保障する必要がある義務のことで、対象となるのは夫婦・成人していない子供となっています。
強制力の高い義務ですが、支援する人が生活保護基準額以下の生活費で暮らしており、健康を損なう危険性がある場合は絶対ではありません。

 

扶養義務の問題は当人同士の争点なので、議論してもらちが明かない場合は家庭裁判所へ申し立てを行うことも考えられます。
とはいえ、扶養義務を遂行しなくても刑事罰に問われることはなく、扶養の申し出をするかしないかは自由なのです。

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