生業扶助とは

生活保護ではさまざまなサポートを受けることができます。自立するために社会人として働いたり、学校へ通うための資金を援助してくれるのが生業扶助です。

 

生業扶助はそれぞれの目的によって4つの項目に分けられています。

 

・生業費
・技能習得費
・就職支度費
・高等学校等就学費

 

費用は必要な場合に現金支給され、生活保護を受給していなくても経済的な条件によっては、支給の対象となることもあるようです。ただし、本来は生活保護の扶助の1つなので、生活保護受給者を援助する制度になります。

 

生業扶助の申請書類

申請には4つの項目それぞれで行わなければなりません。まずは、担当のケースワーカーにどのような理由で資金が必要なのかを相談してみましょう。全てが支給されるとは断定できませんが、難しいことは手伝ってくれたり教えてくれたりします。

 

申請には以下のものが必要です。

 

・申請用紙
・生活保護受給証明書
・振込のための通帳の口座
・印鑑

 

生活保護を受給していない人は生活保護受給証明書を持っていないので、生業扶助受給証明書で申請します。どちらも所持していなければ、福祉事務所へ相談をして発行してもらうと、申請がスムーズに進むでしょう。

 

生業費

主に、生計を維持することを目的とした、小規模の事業を営む資金として支給されるのが生業費です。

 

申請が許可されると、起業するための資金や、事業経営に必要な設備費、器具、機械などの資金が支給されます。複数人で起業する場合も支給の対象となることもあるようです。

 

対象となる事業は以下になります。

 

〇商店・飲食店
〇自由業やサービス業
〇製造業・加工業
〇清掃業

 

原則として支給額は45,000円以内となっていますが、やむを得ず資金が不足している場合は、特別に75,000円以内まで受給することができます。

 

同世帯で2人以上の者が別々に申請して許可が下りれば、それぞれ受給することも可能になります。しかし、起業して成功するかは分からないので、申請しても許可されることは難しく、申請が下りないことが多いということも頭に入れておいた方がよいでしょう。

 

技能習得費

生活保護を受けている人が就職して自立した生活を送れるように、資格取得や勉強するための資金を支援してくれる制度です。学校や資格講座の受講料・教材費、仕事に就くために必要な資格検定費などが対象となります。

 

その他にも、働くにあたって必要となる運転免許の更新料も含まれていたり、パソコンの能力が必要な仕事も増えていることもあって、パソコン教室の費用なども負担されます。

 

また、社会人として基礎的なマナーや対人コミュニケーションを学習するための講座代も含まれるのです。すぐに就職しなくても、働く意欲を高める講座など、就労に繋がるものなら認められる場合もあるので、まずは相談してみるといいでしょう。

 

原則として1年以内で77,000円が上限となっていますが、自立できる可能性が高いと判断されると2年間上限金額が支給されます。やむを得ない事情があって資金が足りない場合は、1年あたり127,000円まで支給されることもあります。

 

自立支援プログラムに参加するための講座や訓練を受講する場合は204,000円まで認められ、学校で技能を取得したり、自動車運転免許を取る場合は380,000円まで支給が可能になります。
どのような仕事に就きたいか、必要な資格を把握して制度を活用しましょう。

 

就職支度費

就職が決まってもスーツや靴を買うお金が無い場合、就職支度費を現金で支給してもらえます。その条件として、社会保険に加入しなければなりません。

 

申請に必要なものは、申請書と領収書です。都合によって就職してすぐに必要なときは、見積書を発行してもらい、提出すれば事前に支給してもらえます。その後、費用がちゃんと必要なものに使われたか確認するため、領収書の提出も必要です。

 

金額は29,000円以内で、額が少なければ必要な分のみ、上限額を超えた分の料金は自分で支払うことになります。

 

高等学校等就学費

以前は生活保護受給者の子供が高校へ通うにも、学費を家計から工面するなど負担が大きかったのですが、2005年から高等学校等就学費として支給されるようになりました。

 

支給の対象となる項目は以下の通りです。

 

@基本額
A教材費
B授業料
C入学費
D通学に必要な交通費
E学習支援費
F学級費・生徒会の費用など
G入学準備費
H災害などで消失し、再購入する場合の費用

 

支給の対象となる学校

 

・国公立の全日制、定時制、通信制の高校
・中高一貫校の後期の課程、高等専門学校
・特別支援学校の高等科

 

条件としては高校に準じる学校だということです。専修学校や各種学校は3年以上通う、授業は年に800時間以上受けなければならず、外国人学校も対象です。

 

高校に通っておらず、仕事にも就いていない人が自立を目標として高校に通う場合も、支給の対象として認められます。

 

バスや電車などを利用して通学する際、必要な費用は数か月分まとめて支給されるため、定期代として購入する資金に充てることができるでしょう。しかし、留年して修学年数を超えてしまった場合は費用は支給されず、状況によっては中途退学になってしまうので注意が必要です。

 

支給される金額は

 

・基本額:5,450円
・学級費など:1,960円
・学習支援費:5,150円
・入学準備費:63,200円
・災害などで再購入する場合の費用:27,250円

 

基準は公立高校の授業料となるので、私立高校や専修学校で基準額を超える場合は自己負担となりますが、高専の場合は4・5年生は297,000円まで支給されます。

 

そして、入学試験代は1回分しか支給されず、併願分は支給されないことも考慮しておかなければいけません。

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